旗の台の昭和大学病院、昭和大学附属藤が丘病院、昭和大学附属横浜市北部病院、昭和大学附属豊洲病院の年に一度の合同勉強会である旗が丘セミナーが9月30日に開催されました。今年は杏林大学の徳嶺譲芳先生、千葉大学の磯野史朗先生をお招きし、ご講演を賜りました。

徳嶺先生は「インシデントから学ぶ 中心静脈穿刺 事故ってからでは遅すぎる」というタイトルで、事故を回避するための判断のタイミングや方法について実例をもとにお話下さりました。麻酔科医にとって慣れ親しんだ手技ですが、本当に正しい位置に留置されているのかの判断はどのようにするべきか?誤って動脈穿刺となった場合の正しい対処法は?など、改めて気付かされることが多くありました。

徳嶺先生も委員として携わってらっしゃる中心静脈穿刺・抜去の「医療事故防止に係る安全への提言 第17号」はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

磯野先生からは日頃の気道管理に関する臨床の疑問を、麻酔導入、麻酔維持、抜管、術後で計13個のQ&A形式でご講演いただきました。マスク換気できることを確認してから筋弛緩薬を入れた方がいいの?麻酔維持中の本当に適切なETCO2の範囲は?といった疑問に、最新のエビデンスを踏まえた臨床での最適解をご提示いただきました。

白熱した質疑応答を終えた後は、ささやかながら懇親会も開かれ、ご講演いただいたお二方とだけでなく普段なかなか会えない他の附属病院や関連病院の先生方とも意見交換や情報交換が活発に行われました。

昭和大学麻酔科は、日々の臨床の疑問をとても大切にしています。みんなで考え、勉強し、明日の臨床をもっと良くしたい!という熱い気持ちを新たに、今年度の旗が丘セミナーは閉幕しました。