ICU

集中治療

集中治療科

従来、昭和大学では集中治療科は各科および麻酔科が連携して管理を行っていましたが、2019年からは集中治療医学講座が独立し、4名の集中治療専門医を中心とした専従医師チームが治療に当たっています。大手術後、急性呼吸不全、意識障害、敗血症・重症感染症、ショック、電解質異常や代謝性疾患など、幅広い重症患者を対象に、集中治療室(ICU)28床、ハイケアユニット(HCU)16床を統括管理し、多職種チームによる治療を24時間行なっています。

集中治療科の治療ゴールは、救命だけでなく、元どおりの生活に戻っていただくための社会復帰です。

麻酔科研修の間に数ヶ月間、集中治療科研修が含まれており、術後患者や重症内科疾患、重症感染症、重症呼吸不全などの多様な症例を経験することができます。特に重症呼吸不全ではElectrical Impedance Tomographyによる評価、特殊な人工呼吸療法、腹臥位療法、VV-ECMOなど他施設では経験できない最先端の医療を系統的に学ぶことができます。専従医師には日本集中治療医学会認定医4名を中心に呼吸器・消化器・脳神経領域からの各科専門医を集め、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士、緩和ケア専門医、精神心理療法士などからなる多領域・多職種参加型チームによる集中治療管理と医学教育を行っています。

さらに、昭和大学ではアジア初となる遠隔ICUシステム(eICU)を導入し、品川区にある昭和大学病院と江東区の昭和大学江東豊洲病院を繋いで、我が国の実情にあったシステムの開発とその有効性を追究しています。医療安全と経済性において一定の成果が得られると期待しており、このシステムをさらに多くの地域に展開する意義は大きいと考えています。