ASA2014報告ーBoston編


2014年ASA参加およびMGH施設見学を終えて

2014年10月11日~10月18日の8日の間にASAに参加し、またアメリカのマサチューセッツ州にあるMassachusetts General Hospital(MGH)のDepartment of Anesthesia, Critical Care and Pain Medicineで見学という貴重な体験をさせていただいたのでご報告したいと思います。

MGHはマサチューセッツ州のボストン市内にある病院でHarvard Medical Schoolの関連医療機関となっています。レンガ調のきれいな町並みの中にMGHはありました。

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宿泊していたホテルから見たMGHです。

病院全体の敷地はかなり広く、写真で見える範囲の建物はほんどがMGHの建物となっています。

秘書さんとDepartment of Anesthesia, Critical Care and Pain Medicine(麻酔科)の部屋で待ち合わせ、着替えて実際の手術室への見学に入ります。

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手術室での見学の様子です。

麻酔自体のやり方は、国、文化、施設によって当然異なるものでありますが、大きな差異はありませんでした。なによりも私たちが驚いたのは、術後の回復室の設備がとても充実していたことでした。

アメリカでは日本と違って、ほとんどが日帰り手術ということもありPACU(Post-Anesthesia Care Unit: 麻酔後回復室)の設備がとても充実していました。

術前からその部屋に入り、診察、末梢確保や硬膜外カテーテル留置といった麻酔導入前に行えることを行います。術後に、その部屋に戻り術後の経過を観察します。PACU専属の看護師が術後の状態を観察し、適宜麻酔科と協議していく姿が見受けられました。

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PACUの写真です。

PACUが充実していることで術後の患者さんの診療によりいっそう携わることが出来、患者さんの異変にも気づきやすい環境が整っていることが分かります。

MGHの麻酔科は多くの部門に分類されており、麻酔全般の他、術後の急性疼痛を行う部門、神経ブロックを行う部門、ICU専属というように多岐に分類されており、それぞれレジデントは一定期間研修を行うようです。さまざまな部門をある一定期間集中的に研修を行い、視野を広げて勉強していくことは改めて大切なことだと感じました。

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手術室見学の後は、MGH内にあるエーテルドームの見学をさせてもらいました。MGHは1846年に硫酸エーテルを麻酔として使用し世界で初めて公開手術を行った病院としても知られています。麻酔科医として、その歴史ある空間を体感できたことは本当に貴重な体験をさせてもらえたと思っております。

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見学を一通り終えた後、MGHの麻酔科のchairmanと集合写真です

病院内の22階からの景色です。ボストン市内に流れているチャールズ川と夕日がとても綺麗でした。

日ごろの疲れを癒してくれそうですね。

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翌日はMGHの研究室、Dr.IchinoseとDr.Ken Soltのラボの見学をさせてもらいました。現在、臨床に明け暮れている日々の私にとって研究室の見学というのはとても興味深いものでした。研究室には多くの日本人の方々が研究をされており、テーマから研究デザインなど自分で考え、研究を行っているそうです。臨床ももちろん大変やりがいのある仕事でありますが、自分でテーマを探し、研究し結果を出していくという姿を見て、研究成果が出たときはとても言葉では表現できない程の達成感を味わえるのだろうと、感じ取ることが出来ました。日頃、臨床を行っている上でも小さな疑問が生まれてきます。そういった小さな疑問も無駄にせず、きちんと向き合っていくことが重要だと感じました。

今回、自分たちとは違う環境を見ることで自分たちが普段行っていることを客観的に見つめなおす機会となり、自分もさらに視野を大きく広げてより多くのことを学んでいかなければと思っております。また、ボストンでは多くの日本人の方々が活躍をされていることもとてもいい刺激になったと思います。

MGHでの関係者の皆様、忙しい業務の中私たちのために貴重な時間を作っていただき本当にありがとうございました。

ASA参加に加えてこのような貴重な体験をさせてくださった大嶽教授に深く感謝したいと思います。また忙しい中で、3人も勉強に出して下さった医局員の方々にも深く感謝したいと思います。

 

石井 瑞英